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寛容ラップ〜たたくよりたたえ合おう〜

2022年7月1日(金)に公開されましたACジャパン公共広告機構のCMについて

呂布カルマってどんな人?

呂布カルマというラッパー(アーティスト)をご存知でしょうか?私は過去にこの人の名前だけは知ってはいました。例えば、私が好きな三国志という中国の歴史物語に【呂布】という名の武将(人物)がでてきます。なのでネームに関しては興味があったものの、彼の職業がラッパーというのを知り近寄りがたいイメージから敬遠してしまった時期がありました。しかしその先入観を覆す出来事が起こりました。

呂布カルマの良さを知ったキッカケ

そんな呂布カルマの良さを知ったキッカケというのは、意外な形でした。それはお笑い芸人で人気の千鳥コンビが司会(審判?)を勤める【相席食堂】という人気番組に呂布カルマが現れたことでした。正直ラッパーとしてというより彼の芯にある人柄の良さがわかり、ファンになりました。そして2児の呂布パパでもあり、その生活感と育児感も1児のパパである自分も見習いたいなと共感できる面もあります。

ラッパーとは?

ラップまたはヒップホップという手法で音楽(ビート)に乗せて即興でリズミカルにメッセージ性のある歌い方をするアーティストです。そのスタイルは【貧困層の黒人文化がルーツ】とされています。主にラップバトルというのがあり、対戦相手と対話しつつリズムに乗りながら交互にラップを繰り出す闘いです。それがエミネムなど白人層ラッパーの活躍などによりいろんな国からラッパーが出現しています。

ラップは恐い?

対戦時の手法として相手をディスる(侮辱)というのがあり、それが一般人を恐がらせてしまう要素です。DJがランダムに選曲した音楽に合わせて即興で韻を踏みながらラップで歌いあげます。そのスキルには物凄い語彙力と判断力が求められる界隈なのでちゃんと相手に合わせた言葉選びをします。なのでCMでのやりとりもあながち本当の思いやりだったりします。それがリスペクト(尊敬)です。なので結果としては、物事をしっかりと割り切ることができればラップは最高に楽しいものだと思っています♪

なぜACはラッパーを起用したのか?

今後の人権におけるテーマとなる多様性や寛容。それらを現すためにラッパーという立場から、しかも見た目が恐い呂布カルマという…。しかしCMをご覧いただくとお分かりいただけると思うのですが【ギャップ】に心を打たれると思います。そもそも呂布カルマ自体が【バトルでは冷酷だがオフでは実は根が優しいキャラ】というギャップに惹かれてしまう人が多く、それが私を含めファンになってしまう魅力なのです。今回のCMからそのことを感じとれる人がこれから増えると予想され、CMのテーマ性としても非常に効果的な起用だと思いました。

日本語ラップはダサい?

日本語というのは世界的にみると【最も難解な言語】と認識されています。日本語ラップがダサかったと言われた時代はおそらくラップに日本語を馴染ませるための黎明期でした。今はむしろ日本語ラップは言葉の難解さにより他文化にない独特な洗練されたジャパニーズラップと世界から評価されています。そういった評価がされているのは、日本ラッパーが研磨しながら継承し日本語本来の美しさを引き出すレベルまでになったのを、YoutubeやSNSなどを通して世界の人々が感じとったからだと思います。今回のCMでは【寛容ラップ】という表現になりましたね。これからもラップという文化は認知されていき適応しながら受け継いでいくものだと再確認できたCMでした。

手話の人

呂布カルマも言及していた『主役は手話の人』というので、たしかに手話の人がノリノリだったからなんですね(笑)聴覚のハンディーを抱えてる人に伝達するため手話の人は真剣にやられてます。が、今回のCMは明らかに楽しんでる様子も伝わっているので各界隈いろんな層から評価が良かった俊逸なCMだったと思います。

多様性の時代

人種、言語、風習、土地柄、宗教と様々な国々が歴史ストーリーを経て現在までに至る文化ですが、それらを受け入れられるかどうかも【選択の自由】があります。民主主義とはそういうものです。今回のCMは、すべてを寛容に受け入れるというものというより【気づきによって知る】ことを伝えたいのかなという所感です。所詮、他人は他人です。分かり合えることなんて至難です。しかし、お互いを分かり合えた先に様々な生きやすい可能性を見出せたのなら、それが本当の【多様性】なのだと信じています。

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