発達障害を抱える多くの子どもは、苦手な事が多く、できないことで一日中叱られるという辛い経験をする子どもが多いといいます。
親もまた「なんでうちの子だけ…」と自己嫌悪に陥ったり、他の子と比べてしまったり、ただでさえ忙しい日々、ただでさえ無邪気な子どもの世話に追われる日々にストレスを抱えがちです。
そんな中、今ABA(応用行動分析)という手法で、発達障害を持つ子どもの自己肯定感(自分を認める気持ち)を高める方法に注目が集まっています。
ABAは、行動の前後の出来事に着目することで、人の行動を変容させたり、 新しい行動を教えたり、不適切な行動をなくすといった事が可能であり、 その事実はこれまで、多くの研究によって科学的に示されてきました。
画像引用:ADDS
1. 弁別刺激(先行刺激):簡潔な指示や分かりやすい教材を使って働きかける。
2. 反応:子どもが反応できなかったり課題が難しい場合はプロンプト(お助けヒント)を出し、お子さんの反応の手助けをする。
3. 強化子(後続刺激):子どもが反応できたら、直後にお子さんの好む物や活動、褒め言葉を提示する。
子どもの発達障害は、大きく以下の3つにわけられるといいます。
- ASD(自閉症スペクトラム・アスペルガー症候群)
- ADHD(注意欠陥多動性障害)
- LD(学習障害)
ABA(応用行動分析)は、何も発達障害を抱える子どもだけではなく、子育てに悩んでいる全ての親に共通して有意な方法であると言われており、まず子どもも親も「一緒にいると楽しい」と思える、良い親子関係を築くことが重要であるといいます。
叱り方や数々の問題行動への対処法にもABAを取り入れてみるといいかもしれません。
できない課題を細かく分けることで成功体験を重ね、自己肯定感を高めていく学習法により少しずつ日々の行動に変化が見られるかもしれません。
「~しちゃだめ」「~しなさい」といった否定形や命令形の言葉をかけるのは、まったくの逆効果。肯定的な言葉をかけて「~しよう」「~してね」と言い換えるだけで、子どもは行動に移しやすくなる。
先日行われた幼児の発達障害支援を考えるフォーラムでは、保育者自らが子どもを引きつける技術を持ち、主体的に支援策を模索するよう呼び掛けました。
「障害が重いと保育は大変で、保育者の増員や支援機関の指導が不可欠と思いがちだが、実は違う」と説明。保育者が増えることにより、園児同士が関わりの中で違いに気付き、学ぶ機会が失われる弊害などを挙げた。
「子ども発達支援士」という資格があるそうです。
幼稚園・保育所・小学校等に関する免許・資格を持つ方で、子どもの成長・発達に関する知識や技術の学修をもとに、発達障害等のある子どもの困り感に気づき、子どもによりそった支援ができ、また保護者を支援できる方に対して、大学コンソーシアム佐賀が認定する資格です。
療育センターなど支援機関の助言については、「客観的な視点でヒントを得ることもあるが、継続的に必要とは限らない」とも。子どもの名前を歌で呼び、体を揺らしながら手を挙げたり、返事ができるように工夫している保育例を紹介し、「子どもを引き付ける引き出しが保育者にどれだけあるかが重要」と述べた。
子どもを惹きつける手法というのは、全ての大人に共通する課題。今一度、子どもへの声かけや叱り方についてじっくり考えてみてはどうでしょうか。
http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10105/354404
via:佐賀新聞
http://ddnavi.com/news/326792/a/
via:ダ・ヴィンチニュース
via:ADDS