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都会の一人暮らし 事件にあうと起きること

万が一のことは意外と身近。都会で一人暮らしの厳しい現実

一人暮らしはマイペースで生活を楽しめるので、私は大好きです。
好きなときに食べられるし、お風呂もトイレも自分のペースで入れます。
自分の好きな空間で自由に楽しめるし、仕事以外の時間やお金は自分の裁量で使えます。
その反面、生活に必要なことはすべて自分の責任で、大変なことも多々あります。

私は長年東京で一人暮らしをしていました。
その間ストーカーや強盗、仕事帰りの深夜に後ろから抱きつかれて倒れて怪我をしたこともあります。夜中まで痛みを我慢して救急車を呼んだこともありますが、一人で運ばれると予想もしていないことが発生します。それでも自分で、全て対処しなくてはなりません。
都会の一人暮らしで、『万が一のこと』が起きたらどうなるのか。
知っておくと、冷静な対処につながります。
今回はストーカー、強盗、痴漢に実際にあったらどうなるのかを、私の体験からお伝えします。
ぜひ都会での生活を検討している方や、お子さんが将来自立される可能性のある方にも読んでいただきたいです。

ストーカー被害にあったらできること

「ストーカー」被害にあうと、被害者側が精神的にとても追い込まれます。
自宅へ帰るときに怖くてしかたがない感覚や、外出する際に部屋を出るのがとても怖くなります。身体が硬直するようになります。
しかし証拠のない状況では、どうするのが良いのか分からなくなるものです。

まず被害にあっているかもしれないと感じたら、一番近い交番へ行って相談をしてください。分かっている範囲で相手の住居や名前、関係性などを聞かれます。相手に何かそのような履歴が残っていることも考えられます。
事件性が高い場合は、地域の警察署にある生活安全課へ行き、さらに詳しく相談するようにいわれます。その際は先に警察署へ電話をして、担当警官がいる時間帯を伺ってから相談へいくと、無駄な待ち時間や出直してくるように言われないで済みます。被害にあうと、身体も疲れた状態になります。できるだけ負担を減らしたほうが良いと思います。

そして加害者が自宅スペースへ入ろうとしたら、「119番」へ電話をするだけで、何もいわなくても近くの交番から警官が来るように、自分の携帯電話番号を登録することが可能です。「自宅スペース」というのは、玄関や窓から入ろうとしたら、という説明を受けました。

私のケースでは自宅のすぐ目の前のアパート一階に住む、知らない男性が加害者でした。
コンビニへ行くと帰りに自宅へ向かう道への曲がり角に居たり、ごみ捨てへ行って戻る時にそっち側の道に居たり、そのうち話しかけてくるようになり、飲みに行こうとか言われましたが無視していました。
出勤の時間をずらしてみたり、パターン化した生活時間を変えてもやたらと会います。仕事帰りの深夜に帰宅する時にも、自宅から離れた道でタバコを吸って待ち伏せのように居て、後ろを歩いて自宅に入っていくこともあり、完全にアウトだと確信をもってから交番へ相談に行きました。

同じ地域なので、交番の方から直接注意をすることも提案してくれました。でも注意をすることで相手を挑発し、さらに行動がエスカレートする場合もあり、最初は交番の警官が見回りを強化することになりました。
実際にしょっちゅう警官が見回りにきてくれていました。交番の自転車の音が独特なので、自分でも何度か道路に面していない窓から見て確認できました。
しかし相手からの待ち伏せや、つきまといは無くならず、怖い思いは続いていました。
その後、自宅の大家さんに転居も含めた相談をしました。相手の大家さんにも伝えてくださり、その方が他の用事のふりをして、相手の部屋へ様子を見に行ってくださいました。
お話によると、カーテンは全開。窓際に座ったまま、私の自宅の方をずっとチラチラ見ながら話していたそうです。話をしている間に私が外出したらしく、男性は窓の外が気になって仕方がない様子だったので、すぐに引越した方が良いと言われました。お仕事はしていないという話しでした。

そして自分が転居することで、解決しました。

強盗に入られたら起きること

「強盗」は110番(管轄の警察本部)へ連絡すると同時に、必要であれば救急車も手配してくださいます。救急車が明らかに必要な場合は、躊躇せずに119番(管轄の消防本部)への連絡でも問題ありません。いずれも連携してくれます。おそらく交通事故と似た流れだと思います。

私のケースでは部屋のフェンスと窓が壊されていましたが外傷もなく、その場で詳しく刑事さんへ状況説明をしました。
加害者は私が入浴中に入り、狭いユニットのバスルームだったので、ドアを開けられそうになった時にとっさに身体で押さて、対面はしないで済みました。真っ裸でいつ部屋に戻ったら良いのか判らないという、とても長く感じる時間を過ごしてから部屋に戻ると、窓が全開で犯人が去った後でした。
ドラマのように現場検証の人たちが粉をはたく中で、詳しい状況や盗られたものを説明して、受診が必要かどうかも聞いてくれました。

刑事さんの話では、私の部屋の前の草だけが踏みならされていたこと、たまたま早く帰って珍しくお風呂をためて入った日に被害に遭ったことで、盗聴等で狙われていた可能性も高い、貴重品とともに手帳や鍵も持って行ったので、また入るかもしれないことも説明されました。ストーカーの犯行の疑いがあり、いますぐ転居したほうが良いと刑事さんに言われました。一般的についている窓の鍵は、下から叩けば簡単に開けられるそうです。ちなみに先にあったストーカーの加害者は脳卒中を何度か繰り返していたそうで、そんなに機敏に動くことは考えられませんでした。

自宅の破損された部分や鍵の変更は、大家さんが翌日すぐに手配してくれました。大変なのは、被害にあった状況でも警察が帰ったら真夜中の3時でも一人になることです。通報したらすぐに警官がきてくれるものの、すぐ近くで待機しているわけではありません。とても怖くて眠れる状況ではありません。
財布の中のキャッシュカード、クレジットカードはすぐに止める電話をしなくてはなりません。(これらは保管書類をファイリングしていたので、手配するべきものがすぐに判り役立ちました)
免許証や銀行のキャッシュカードは、仕事を休んで再発行手続きに行きました。再発行完了までに必要なお金は、その場で現金を出してもらいました。通帳と印鑑は手元に残っていたので、助かりました。
そして携帯電話を離れたところへ置いて充電していて持っていかれなかったから良かったものの、無かったら何もできませんでした。部屋から出て助けを求めるのは、加害者がまだ近くに隠れているかも知れず、とても怖いものです。都会の夜の10時には、意外と近隣の住人が部屋に帰っていることが少ないのです。近くに住んでいる人が加害者の可能性もゼロではありません。

後日、管轄の警察署から「事件番号のお知らせ」の電話がきました。西新宿◯◯といった番号を言われました。

私はそこを一ヶ月以内に転居しました。
引越しの準備も進めつつ、セキュリティーの高い部屋探しをしました。
2年ほど経ってから管轄の警察署から電話が来て、「加害者が別件逮捕されて自供した」と言われました。物品の返却もなく、個人情報保護のために相手の情報もまったく聞くことができませんでした。大きな怪我をしていなければ、被害者は何も保護されず、その程度の扱いです。

賃貸の場合、部屋を契約する際に火災保険へ加入していることが多いので、盗品や破損の損害補償も含まれている場合があります。よく確認して、少しでも出してもらえるお金は出してもらい、引越し費用に当てる位しか出来ないのが実態です。
そして身分を証明するものが完全に無くならないようにすること、大切なものは分散して二重三重に情報を残すことも大切だと思います。

強盗や窃盗は、決して珍しい話ではありません。私の友人には屋上から外国人の窃盗団が部屋に侵入したケースもありますし、窃盗団にバイクを盗まれた人もいます。

痴漢にあっても泣き寝入りしないで通報を

私は仕事帰りの深夜、突然後ろから抱きつかれて倒されてひざに軽い怪我をした事があります。雨上がりでスーツにヒールだったので、バランスを崩して勢いよく倒れてしまいました。加害者が外国人だったようで、英語で言われた言葉に対して私が英語で大声で叫んだらびっくりして逃げていきました。
このまま家に帰るべきか、怪我をしたから事件なのか、まずそこで少し悩みましたが、繰り返してさらなる被害にあう人が出ることも考えて通報しました。
痴漢もまずは警察へ電話して、救急車が必要かどうかも聞かれます。刑事さんや警官、鑑識の人が続々とやってきます。担当の渋い刑事さんは、ドラマのイメージ通りトレンチコート姿でした。
刑事さんの質問に答えながら指さしをしたりして、現場検証の写真を取ります。
加害者の顔をみたらわかるか?とか、服装などを聞かれ、数時間かけて周辺を警官が捜索していました。
事件番号はつかず、特に後から連絡もありませんでした。

電車の中でスカートに体液をつけられたり、電車の降り際にお尻をつかまれることも何度かありましたが、泣き寝入りするしかありませんでした。

まとめ

では事件にあわないためには、どうしたら良いのか。

正直に言えば、私にはわかりません。もちろん都会に住んでも、事件とは無関係な人も多くいます。
安全な住環境を選ぶことも大切だと思います。でも2階以上に住んでも、オートロックでも、戸締まりをきちんとしても、悪い人は入ってきます。高層階なら屋上から入れますし、駅から徒歩2分の物件でも、帰り道で犯罪は起きます。悪い人はどうやっても悪いことをします。
それでも一人暮らしで犯罪にあえば、自分一人で対処することになります。
事件にあって精神的なダメージを追っているところに、「油断しているからだ」、「スキがあるからだ」という人も居て、誰もが優しくしてくれる訳ではありません。飲み歩いて深夜に帰るわけでもありません。

防犯カメラの解析をおこなうほどの事件ではないと判断されれば、警察も忙しいのでなかなか詳しく調べてはくれません。

私が言えるのは、「万が一のとき」に少しでも冷静に対処できるように備えましょう、ということくらいです。

そして泣き寝入りには違いがないとしても、被害にあったら通報をして、さらなる被害者を増やさないように協力しましょう。

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