ひふみよタイムズでは何度かロボット技術のニュースを取り上げました。日本が持つロボット技術は世界も賞賛する先端技術なのです。幼い頃、図書室で借りた未来の社会に関する絵本。あの頃想像した21世紀とはだいぶ違いますが、技術の進歩でどんどん世の中は変わりつつあります。
今回、取り上げるのはロボットタクシーや自動運転です。自動運転はまさに、運転手がいらない車の実現ということ。
最近の日本では免許を取得しない若者が増えていまが、ますます車離れが増える予感…!「車の免許をもっていることが社会人の当たり前」と言われていた時代は、過去のものになるのかもしれませんね。
では、自動運転とはどういうものなのでしょうか?ざっくり言うとGPSやセンサーやコンピュータにより車の動きを周辺環境にあわせて自動化するということらしいです。
・ミリ波レーダーやレーザーセンサーによる周辺認識や前車との距離認識
・カメラによる白線認識や人物認識
・GPSと地図情報による自車の場所把握や通行情報の認識
・加速度センサーと地図情報などを用いたGPSの届かない区間の制御
など、現在のカーナビやオートクルーズコントロールでも使用されている技術の集合体とも言えますが、それだけでは人間と同じような緊急回避やいろいろな場面での運転にまでは至りません。
そこで出てくるのが、最近聞く機会が増えてきた「機械学習(ディープラーニング)」です。ディープラーニングといえば、到底無理だと言われていた囲碁の勝負でロボットが勝利してしまったニュースが最近取り沙汰されていましたが、あらゆる局面の環境認識や動き予測に基づく自動学習を繰り返すことによって、ロボットが人よりも素早く最適な判断ができるようになると言われています。
画像引用:GOIN
なるほど。機会学習が活かされることで精度の高い自動運転が可能になるのですね!若者の車離れが加速するという課題は置いておいて、メリットについて考えてみましょう。
まず、高齢者の方の事故が減ります。
アクセルとブレーキを踏み間違えることが原因で起こる事故や加齢により衰える判断能力や運動機能低下に因る事故もへることでしょう。免許返納を推奨する制度もありますが、地方においては自動車がなければ生活ができないので、どうしても高齢者は自動車を運転する必要があるのです。
自動運転の車が実現すれば、地域を巡回するコミュニティバスの自動化も叶うわけで、そういう仕組みができると安心して免許返納できると思います。
https://youtu.be/97sHC3w7aZA
次に、福祉タクシー的な活用方法です。
これの恩恵を受けるのは一人では外出することが困難な障がいや難病を抱えた方ではないでしょうか?誰かに運転をお願いしなければならないので、タイミングやシチュエーションでは頼みにくいシーンもあると思います。でも、自宅まで自動運転の自動車が来てくれれば同行援助のヘルパーさんと一緒にいつでも気軽に外出することができるようになります。
さらに、他言語への対応などはさらに進むことでしょう。様々な国から外国人がやってくるようになると、人間のタクシードライバーでは対応できない言語も出てきます。しかし、自動運転の自動車のロボットが対応することで言語関係なく、行きたい場所をスムーズに伝えられる時代がやってくるのかもしれません。
自動運転はまさに「ユニバーサルマナー」の1つですね!自動運転のメリットは以下の通りたくさんあります。
自動運転のメリット
自動運転のメリットとして、最も大きなものはドライバーが不要になるということでしょう。これにより以下のような事が考えられます。
・運転免許がない人や免許を返納した高齢者でも車で出かける事が可能になる
・過疎地の様な公共交通サービスが撤退した地域でも自動運転による交通サービスが可能になる
・日本の免許がない外国人旅行客などへの交通サービスの提供が可能になる
・人よりも正確な危機回避による交通事故の減少が見込まれる
・採用が難しい地域などでのタクシー会社の運営が可能になったり、人件費削減によるコスト減が見込まれる
日本ではまだまだ自動運転は法律によって認めてもらえていませんが、まずは認可してもらえるようにしてもらうことが1番だと思っています。
日本で1年間に発生する交通事故は53万6899件(2015年度)です。このうち、9割がヒューマンエラーちによるものだと言われています。自動運転はロボットによる制御となりますので、理論上では自動運転が100%普及すると約48万件の事故が減ります。これは一般に車が普及していなかった昭和27年当時の5万8487件近いところまで事故が減少することにつながります。
さらに、アクセルを一定の開度で開く運転が可能になるので、環境負荷も下がります。(クルーズコントロールで高速を走ると燃費が改善するというやつと同じですね)
このように便利で環境にも優しい自動運転ですが、普及には法制度の変更や事故の責任所在の明確化など、多くのハードルが存在することは事実です。
ちなみに、自動運転で乗客を乗せたタクシーが万が一事故を起こしてしまった場合は、開発事業者がすべて責任を負うという条件で、2020年までの東京オリンピック・パラリンピックまでにの実用化を目指しているとういう話もあります。
課題は山積みですが、実現に向けて動き出しています。
そのうち、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のデロリアンようなタイムマシーンや空を飛べる車が現実のものになるのかもしれませんね(笑)