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私とパソコン〜40年の歩み〜人も機械も付き合いはトリセツが基本

出会いは雑誌の付録ポスターから

私がコンピュータと呼ばれるものに初めて出会ったのは、今からちょうど40年前。NECがマイクロコンピュータという名称でCPUにZ80を載せたワンボードマイコンが最初でした。

当時オフィスでは大型サーバー直結のオフコンはかなり普及していましたが、端末程度の機能・性能しかなく、銀行でも電卓で計算したあと、そろばんで検算していた時代でしたし、今のように個人が自由にSNSを楽しむことなんて思いもよらないことでした。

コンピュータと言っても

そのマイコン(TK-80)が「ラジオの製作」という月刊誌に原寸大のポスターとして紹介されました。今でもでしょうが、男子高校生の部屋の壁って言ったらアイドルやクルマのポスターの1枚や2枚貼ってあってもおかしくないですよね。ヘンだったのは私。壁にコンピュータのポスターが貼ってあったんですから。

当時はプログラムといってもRS232C経由でモータを回してみたり、8セグメントのLEDを点灯させるのがせいいっぱいで、とてもではありませんが、「これがコンピュータだ」「これがプログラムだ」と、大手を振って見せられるものではありませんでした。

シャープの追い上げ

TK−80に遅れること数ヶ月、シャープがオールインワンタイプのMZ-80を世に送り出しました。これのどこがすごいかといえは、それまでむき出しの基板に電線で外に繋いでいたモニターテレビ(当時はテレビをモニタに使っていた)や、データの入出力に使うカセットテープレコーダとキーボードを一つの筐体に収めたこと、機械が多言語に対応していること、発売当初からソフトが充実していた事でしょう。

ちなみにシャープがMZシリーズを発表するのに前後してNECは8bitのPC-8001、16bitのPC-9801を発売しています。

私が初めて入手したマイコンはBASICが走るTK-80BS、しばらくして大学入学を機にシャープのMZ-2000、それからwindows3.1が出るまでMZ-2500、PC-8801、PC9801FAと乗り継いで、DELLにたどり着き、メリケン製の頑丈さと速さに圧倒されて以来、買い換えるときにはDELLかHP(MACは眼中になかったりする)。まあ、箱を開けたら、ロシアもアメリカも日本も全部台湾製だったりしますけどね(今でも)。

SOS?

40年もいじっていたら、話を聞いただけでどこがイッちゃてるかがだいたいわかってきます。どことは言いませんが、買って2年しないノートのマザーが錆びてダメだから新しいのに変えたほうがいいと言われたらしく、もし買い替えで中のデータも引っ越すのならデータ引っ越し費用も含めて1X万円と言われたと。

ま、安く売って、高く修理するのが有名な店ではありましたが…

熊本地震のときに知り合ったボランティア仲間の一人から、LINEでSOSの要請がありました。買って2年もしていない…普段の保管場所はできてはいないが温度や湿度の調節は一応気にしている。

水ぶっかけたとか、コンクリ床に落としたならわかりますが、たった2年の放置プレイでイッちゃうのは? バックアップの電池しかないですね。メインのリチウムイオン電池は過放電・過充電防止回路のおかげで10年メンテナンスフリーが保証されています。

ボタン電池の怪

この現象の犯人は99%100均で売っているボタン電池。
前、オフ会で作業データは全部クラウドに上げていると言っていたので、時間が時間だし、治るまでスマホかタブ使えば? と言ったら、仕事にならないと。100均で買えば110円がコンビニだと1個450円前後。教えましたけどね、100均の営業時間外だったから。

マニュアルがない!

最近は販売価格を抑えるためにマニュアルがpdfファイルになっているものが多く、今回のように本体が起動しないとか、なんらかの不具合で緊急停止した場合、マニュアルが読めない、と言うことが起こり、簡単なことでも対処ができないということになります。

40年前のワンボードマイコンも現代のパソコンも学術研究用のスパコンも印刷された「トリセツ」がないと、いざ、というときに役に立たない、40年間PC一筋の私でもトリセツなしでは手に余る部分も多いというのが正直なところです。
機械との対話というのは人(異性)との対話と同じくらい難しいですよ、ほんとに…

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