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「生きているってことは幸せなんだ」ユタとふしぎな仲間たちが教えてくれること

作家の三浦哲郎さん著の「ユタとふしぎな仲間たち」をご存知でしょうか?今の時代だからこそ、もう1度手に取りたい一冊です。

「ユタとふしぎな仲間たち」は、1971年に出版され、1984年には文庫化されています。小説を原作としたテレビドラマ(1974年 NHK)として人気を集めたほか、劇団四季により舞台化されています。

 

この物語のテーマは「座敷わらし」と「いじめ」です。1970年代に書かれた物語は普遍的に、今でも、私たちにとって身近な社会問題を映しだしています。

物語中で座敷わらしは生きたくても生きることができなかった赤ん坊の魂として描かれています。周りの子供達にいじめを受ける主人公がこの思いに触れ、立ち上がり、前を向いて生きようと努力する姿が印象的です。

東北ののどかな村に、東京からの転校生「勇太(ユタ)」がやって来る。しかし、新しい環境になじめず、「大作」を始めとする村の子供達からいじめられる毎日。そんなユタを見守っていた「寅吉爺さん」はある日、村に伝わる「座敷わらし」の話をする。ユタは意を決して言い伝え通りに、満月の夜に大黒柱のある古い家に一人で泊まることに。そこへ座敷わらしが姿を現す。座敷わらしと友達になり時間を共有することで、生きたくても生きられなかった座敷わらし達の思いに触れ、ユタは少しずつたくましくなっていく。座敷わらし達と体も鍛え、村の子供達に受け入れられていくユタ。しかし、仲間ができたユタにやがて別れの時がやって来る。

特におすすめなのが劇団四季による舞台作品です。

1977年に「こどものためのミュージカル・プレイ」としてミュージカル化し、1984年には「ユタ−座敷わらしと少年のふしぎなミュージカル」になっています。

「ユタとふしぎな仲間たち」は「生きているってことは幸せなんだ」ということを、強く私たちに教えてくれます。

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