自治体初!障がい者のテレワークに関する連携協定
スマートインクルージョンという発想を市政レベルで実現するプロジェクトをスタートさせた石川県加賀市と、『BEYOND ALL BORDERS(誰もが挑戦できる社会)』を企業理念として掲げている株式会社D&Iが、障がい者のテレワークの推進に関する連携協定を2019年5月27日に締結したと発表しています。
自治体と企業が、障がい者のテレワークに関する連携協定を結んだのは初めてとのこと。加賀から新しい障がい者雇用の形『加賀モデル』が生まれることを期待しています。
D&I、加賀市と障がい者テレワークにおける連携協定を締結 スマートインクルージョン推進を目指し、参画企業とセレモニーを実施https://t.co/v1S0M6rtm9
— value press (@value_press) 2019年5月27日
スマートインクルージョンという発想
障がいのある子の親に共通する「親なき後」の問題を解決したい…そんな願いから生まれたスマートインクルージョンという考え。
スマートは「IT化」「賢い」という意味。
インクルージョンは「包摂(ほうせつ)」を意味する造語。
スマートインクルージョンは、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)などの最新技術を活用して、障がいのある人もない人もすべての人々が安心安全に暮らすことができる、社会に参画できる未来を目指すという発想のことをいいます。
障がいのあるお子さんを育てている親御さんが、お子さんの将来に希望が持てるような取り組みが、加賀発信でどんどん進んでいくことを望みます。
AIやIoTの活用方法について、『スマートインクルージョンという発想』は今後の日本に必要な社会デザインの根本が書かれている。
この本は事業主は必ず読んだ方がいい一冊。新しい視野が広った本に感謝。 pic.twitter.com/4wAKTGXbIl
— 鈴木 優作 (@yusaku_2050) 2018年10月21日
障がい者のテレワーク
tele(離れた場所)とwork(働く)という単語をくっつけた造語であるテレワーク。ICT(情報通信技術)を活用した時間や場所にとらわれない柔軟な働き方のことをいいます。
在宅で働いている障がい者は増えていますが、テレワークが普及しているかといわれると、?がつきます。
障がい者のテレワークが当たり前になってくると、障がい者の働き方は格段に広がりをみせ、企業も人材不足を解消できる道筋を見いだせるでしょう。そこに到達するために、工夫と知恵、つながり、企業の理解、働きたい障がい者と企業のマッチング、コーディネートする人材など課題はたくさんありそうです。
ちなみに、今回結ばれた障がい者のテレワークに関する連携協定の第一号参画企業は、弁護士ドットコム株式会社とのことです。
障がい者雇用のD&I、「テレワークでの障がい者採用セミナー」大阪で開催 https://t.co/AhiPzVRf1y pic.twitter.com/iHJCGgPcgu
— はかどるタイム (@hakadoru_time) 2018年7月22日
障がい者雇用の『加賀モデル』
宮元陸 加賀市長は、連携協定締結式のセレモニーにおいて、「連携企業と協力して、障がい者雇用の加賀モデルを創りたい」と抱負を述べたそうです。
障がいを持っていると、働く選択肢が非常に狭いという実感があります。あらゆる可能性を持っている障がい者が、能力を発揮できる場所が少ないという印象もあります。
企業の理解…障がい者のテレワークによる就労機会を増やすためには、そこが重要だと思います。今回の連携協定では、首都圏の企業を中心に障がい者テレワーク雇用の機会創出を図るとのこと。
多くの企業が、テレワークでできる仕事をピックアップしてくれることを望むとともに、加賀市のテレワーカーが自分の能力を十分に発揮して、仕事を自分の物にしていけるといいなと思います。企業と働きたい障がい者のマッチング、コーディネートも重要になりますね。
今回の取り組みから障がい者雇用の『加賀モデル』が全国に広がり、近い将来、障がい者のテレワークが当たり前の時代がくることを期待しています。