鹿児島の企業で働く障害者は4468.5人
厚生労働省 鹿児島労働局は、2018年6月1日現在、鹿児島県内の企業で働く障害者が4468.5人、実雇用率が2.34%であると発表しました。この数字は過去最高とのこと。ちなみに障害種別でみていくと、身体障害:3054人、知的障害:1007人、精神障害:407.5人となっています。
企業で雇用される障害者が増えることは嬉しいことです。より多くの方が採用されるといいなと思っています。また、雇用されている方々がやりがいのある業務につき、モチベーションを高く保ちながら働けることを切に願います。
障害者雇用が増えることは嬉しいですが
「障害者の雇用が増えることは嬉しいけど、質はどんな感じなんだろう?」
「数合わせだけになっているのでは?」
「(障害者雇用納付金)月5万円払いたくないだけでしょ?」
障害者を雇用している企業に対して、こんな疑問がつきまとってきます(真剣に障害者雇用に取り組まれている企業の皆さまスミマセン)。どうしても、この感覚拭い去れません。特に、中央省庁の障害者雇用水増し問題があって、様々な自治体で同じような事例が出てきてからは、何が正しいのか分からなくなってきました。
なぜ0.5人という数字が出るの?
鹿児島県内の企業で働く障害者は4468.5人、そのうち精神障害者は407.5人。この0.5人はどこから出てくる数字なのでしょうか?
障害のある労働者のカウント方法の中で、短時間労働者(1週間の所定労働時間が20時間以上30時間未満の労働者のことをいいます)に関しては、身体・知的・精神障害ともに0.5人と換算して算出することになっています。
カウント方法とはいえ、0.5人という表記の仕方にはなんとなく違和感を感じます。人を半分に割る、1人として数えてくれないんだ!って。
ちなみに、
- 重度身体障害者・重度知的障害者は、1人を2人としてカウント
- 短時間重度身体障害者・短時間重度知的障害者は、1人としてカウント
するとなっています。
また、2018年4月以降は、精神障害者に限り、週20時間以上30時間未満の労働でも
- 雇用開始から3年以内の人
- 精神障害者保健福祉手帳を取得して3年以内の人
に関しては、5年間の時限措置(2023年まで)ですが、1人と数えることになりました。
障害者雇用が当たり前の時代は近い !?
「人手不足」という言葉をよく耳にします。私の住んでる町でも、閉店する店が相次いでいます。最近は、人手不足が原因で焼肉屋さんが廃業しました。田舎町の人手不足は深刻です。
幸い、私たちの町には専修学校の日本語科があります。そこに通う留学生がスーパーやコンビニなどで働いてくれています。留学には期限がありますから1~2年で働く人は変わっていくのですが、どの方も感じのいい接客をしてくれます。私の住んでいる町は留学生のおかげでなんとかもっている、そんな感覚があります。
人口が減っていく中で、様々な働き手を発掘していかなければ、町は成り立たなくなります。留学生が私たちの町を支えてくれているように、事業主には「障害者も町を支える人材である」と理解してもらい、ぜひぜひ採用していただきたい!そう思います。
働きたい障害者が納得した仕事に就くには
2018年3月31日現在、鹿児島県における身体障害者手帳所持者数は94,619人、療育手帳所持者数は19,436人となっています(精神保健福祉手帳所持者の人数は分かりませんでした)。この人数をみると、企業で働く障害者 4468.5人は少ないのかなと思います。
企業で働きたい!一般就労してみたい!そう思っている方は、まだまだいると思います。そんな働きたい障害者が納得した仕事に就くにはどうしたらいいのか?少し考えてみました。
- 事業主と働きたい障害者のマッチング会を定期的に開く
- 就労移行支援事業や就労定着支援事業の質の向上
- 障害者雇用コーディネーターの配置
- 働きたい障害者が知りたい情報を一元化する
- 納得した仕事ができている方の話を聞く機会を頻繁につくる
まだまだ、さまざまなことが挙げられると思います。
「働く人も雇う人も地域も幸せになるための障害者雇用」
私はここを目指すことが大切かなと思っています。みんな幸せを求めて生活しているはずですから。
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