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車椅子ママの子育て記!結婚から出産シリーズ③

国の特定疾患に入る難病「脊髄性進行性筋萎縮症」の車椅子ママの「ワタシ」と、出生数30週2日という極低出生体重児で産まれながら、超健康に育つワタシの宝物「♪るーるる♪」との記録です。
たくさんのママ達と共感し、未来の車いすママ達の参考になれたら幸いです☆(*˘︶˘*).。.:*♡

*我が家の紹介*
パパ=♪るーパパ♪
ママ=ワタシ
長男=オンくん(犬)
長女=♪るーるる♪
次女=クミコ(猫)
叔父=TK(ワタシの弟)

お待たせしました!
車椅子ママの子育て記!結婚から出産シリーズ」第三弾。
はじめましての方はこちらから読んでいただけると有難いです。

前回は、病院に行き妊娠発覚から♪るーパパ♪のマイペースさにワタシの怒りの感情が沸々と沸き始めたことを書きました。
今回は、それからの続きです。

妊娠発表!それぞれの反応

妊娠したことを安定期に入るまでは、公表しないという人も多いように思いますが、ワタシは芸能人でもないし(笑)介助のこともあるので、いち早く出来るだけたくさんの人に知ってもらう方が安全だと思い、すぐに妊娠の報告をしました。

ケース①実母の場合

子供の話題を持ち出すと、スルーっと流されたり、「オン君いるから良いが。」(これから先、会話は鹿児島弁のイントネーションでお読みください。)と諦めるよう説得させられたりして、その度にワタシはブーブーと反論していました。
なので、妊娠したことに対しての母のリアクションは全く想像がつかず、猛反対されたらどうしようと心配でした。
ですが、なんだかんだと孫が生まれるわけだし、逆にメチャクチャ喜んでくれるかも?!と色々な想像をしながら、どういった形で報告をしようか考えました。
様々な案を思いつきましたが、回りくどいことはお互いの性格に合わないのでストレートにエコー写真を見せることにしました。
ちなみに、その時もマイペースに携帯を触る♪るーパパ♪。。。
「今日、話すよ」と伝えていても緊張感すらありませんでした。(笑。今だから笑えます。)

まず母から出てきた言葉は「誰のね?!」でした。(笑)
エコー写真が母自身も他人のものではないと分かっていたと思いますが、驚きが一番に出てしまい、とっさに出た言葉がそれだったのだと思います。
ワタシ「誰のね?!って、ワタシのに決まってるじゃん。(笑)」
「え?!」
2人とも「・・・・・・」
沈黙が耐えられなくなったワタシは聞かれてもいないのに、
「◯週目だって♪ ◯月◯日が予定日で◯◯病院に行ってきた♪」
と極めて明るく報告をしました。
「そうね。。。」と、返事があり、その後のことがあまり記憶に残っていないのですが、猛反対もせず不安いっぱいな態度も見せず、何かを覚悟したような態度で普通に話し妊娠したことを受け入れてくれました。

ワタシは自分の結婚式のスピーチで、母にワタシの子供を抱っこしてもらうことが夢だと話しました。

この報告で「堕しなさい」と猛反対されてしまう最悪なことも想像していたので、普通に受け入れてくれたことが嬉しくて泣いてしまったことを覚えています。
今、思えば、母自身、ワタシが母になることの喜びを受け入れてくれたのだと思っています。

ケース②義母の場合

少し離れているので月に一度しか会わず、いつも穏やかで息子である♪るーパパ♪をとても大事に思っている優しい義母。
何のためらいもなく絶対に喜んでくれるものだと、当たり前のように思っていたので、実母ほど緊張もせず電話で報告をしたのですが、意外と淡々と話をしました。
報告の後「あれ?おめでとうって言われてないし、喜んでる感じもなかった…。もしかして反対?」とワタシは一人でモヤモヤしていると、すぐに♪るーパパ♪の携帯が鳴りました。

ワタシはモヤモヤしていたこともあって、♪るーパパ♪の電話が鳴ったことを気にしていなかったのですが、聞こえてくる話口調からして電話先の相手が義母だとすぐに分かりました。

電話が終わり♪るーパパ♪に話を聞くと、「子供のことは、きちんと考えなさい。“あんたが”大変になるんだよ。」と言われたそうで、それに対して「分かった。考えてみる。」と答えたというのです。
それって、堕ろせってこと??!と元々短気なワタシは、そう思った瞬間に一瞬で沸点まで達していました。
ワタシの中で堕ろすという選択肢は全くなく、考える余地もなかったので大ゲンカに発展しました。
妊娠後からの♪るーパパ♪のマイペースに対するイライラも加わって、それはもう大爆発!
その時、久々に泣き喚き散らしたと思います。(笑)

ワタシ「堕ろすという選択肢がアンタの中ではあるんだね!!欲しいって言ったくせに!!」
♪るーパパ♪「(堕ろす選択肢は)ないよ!」
ワタシ「じゃあ、何を考えるのよ!言ってみなさいよ!!」
♪るーパパ♪「それは…」

実は妊娠する前、ワタシ自身どうしても子供が欲しいというより、自分の生き方や人生観に対して意地になっていた時期がありました。
その意地によって、自分自身を精神的に追い詰め辛くなっていたある時、ふと
「別に子供が居ない人生が悪いわけじゃないし、元々趣味も多いワタシは夫婦二人だけの方が好きなことして生きられるのでは?」と思ったことがありました。
その時、気持ちがとても楽になり、子供を産むという意地から解放されたように感じ、その気持ちを♪るーパパ♪に話しました。
すると、今まで何の迷いもなく、ワタシが右に行く!と言ったら右に行き、左に行く!と言ったら左に行っていた♪るーパパ♪は「俺は子供が欲しい!」と言ってきたのです。
♪るーパパ♪の気持ちにビックリしましたが、こればっかりは…いつまで頑張れば良いのか先が見えなかったので、とりあえず妊活は今回まで!と決めてからの妊娠でした。
きっと、このままじゃ生まれなくなる!と♪るーるる♪も焦っていたのではないでしょうか?(笑)

そんな経緯もあって、本当にワタシの中では堕ろすという選択肢がなかったのです。
そして、ケンカはますますヒートアップして…

と、くだらない言い争いに発展していきました。
息子を想う義母の気持ちも分かりましたが、そんな風に思っていたことにも正直ショックでした。
それから、堕ろすという選択肢はない。義母には改めて話をする。ということで♪るーパパ♪が謝って落ち着きました。
(その後も中々シャキッとしたことを♪るーパパ♪が義母に話せず、ずるずると時が経って行ったのは言うまでもありません。)
そして、♪るーパパ♪への不信感も増し、これを機に更にケンカが多くなるのでした。

ケース③友人の場合

高校からの友人、そして、ここのイラストを描いている*マリコ*えりこに話すと、*マリコ*は「おめでとう!おめでとう!」と泣いて喜んでくれました。
思えば「おめでとう」と言われたのは初めて⁈と、素直に嬉しく照れ臭さもありました。
一方、えりこは「やっぱり!」と驚いた様子でした。
話を聞くと、以前、ワタシの実家で飼っていたワンコが夢の中でワタシのお腹に入っていき「あ、妊娠したんだ☆」と思った夢を見たというのです。

illustration by|*マリコ*

そのワンコは、とっても優しくて家族のことが大好きでとってもいい犬でした。
そんなワンコの生まれ変わりだなんて、楽しみすぎて嬉しすぎてたまりませんでした。
そして、そのワンコがお腹にいると思うと辛い妊娠も頑張れる!と、なぜかガッツも出てきました。
さらに、ワンコはメスだったので、えりこは「赤ちゃんは女の子なんだ♪」と思ったそうで、女の子希望だったワタシは「そうだったら良いな☆」と期待を膨らませました。

そして生まれた、優しくて、とっても良い子な♪るーるる♪
今では、本当に生まれ変わりなのでは?!と思えて仕方ありません。

報告だけで、こんなにたくさんのエピソードが有り、嬉しかったり悲しかったり怒ったりと忙しく、自分が妊婦さんなんだと嬉しくて幸せな気持ちを実感しつつも、責任感と母親になるという覚悟に不安もたくさん生まれました。
妊婦さんが不安定になるのは、ホルモンバランスのせいだけではなくて、こういう気持ちもあるからだと思いました。

次回からワタシの身体は急激に変化していきます。
壮絶な妊婦生活の始まりです。(続)

 

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車椅子ママの子育て記!結婚から出産シリーズ①

車椅子ママの子育て記!結婚から出産シリーズ②

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