天皇即位の儀式や「令和」に隠された深い意味を紹介
2019年5月、新年号である「令和」を迎えることとなり、新天皇による儀式が行われましたが、行われた儀式の深い意味や「令和」の根源などあまり認知できていない方もいるのではないかと思います。
それで今回、より良い「令和」を過ごせるために、天皇即位の儀式や「令和」に隠された深い意味をご紹介しようと思います。
4/30~5/1に退位即位の一連の儀式を各局こぞって中継してた(見てたのはNHKだけだが)けど、正直苦言が一つ。
旧い友達だの同僚だのに、要らん懐かしい昔話や身の上話を繰り返し語らせてるくらいなら、三種の神器とは何なのかとか由縁や由来や歴史をこう言う機会に伝えるべきだと思うのだよね。— しにんにむちうつ (@used_seller) 2019年5月7日
天皇退位・即位の儀式
2019年4月1日、内閣府にて新元号である「令和」が発表され、同月の30日に今上天皇の退位、5月1日に皇太子さまの天皇即位の儀式が行われました。
天皇退位となる儀式
4月30日の午後5時、皇居正殿の松の間にて「退位礼正殿の儀」が行われ、上皇となる明仁さまが歴代天皇に以下のような退位の報告が行われました。
「即位から30年、これまでの天皇としての務めを、国民への深い信頼と敬愛をもって行い得たことは、幸せなことでした。象徴としての私を受け入れ、支えてくれた国民に、心から感謝します。明日から始まる新しい令和の時代が、平和で実り多くあることを、皇后と共に心から願い、ここに我が国と世界の人々の安寧と幸せを祈ります」。
周りには、首相をはじめとする約300人の方が参列し、天皇退位の儀式を見守ることとなります。
天皇即位の儀式
翌日5月1日の午前0時、皇太子である徳仁さまが天皇へ、雅子さまは皇后へと即位され、午前10時半に皇居にて天皇即位の儀式「剣璽等承継の儀」(けんじとうしょうけいのぎ)が行われました。
儀式には、新天皇が3つの神器のうちである「剣」(天叢雲剣)と「勾玉」(八尺瓊勾玉)、天皇の印章「御璽」、国の印章「国璽」を受け取りました。八咫鏡(やたのかがみ)は後日受け取るのこと。
この3神器は太陽神「天照大神(あまてらすおおみかみ)」により代々受け継がれ、「八岐大蛇(やまたのおろち)」退治により生まれた「天叢雲剣」、玉造部の祖神「玉祖命(たまのおやのみこと)」により作られた「八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)」、鏡作連の女神「伊斯許理度売命(いしこりどめのみこと)」より作られた「八咫鏡(やたのかがみ)」を天皇即位時に毎回受け取っています。
ここのとこ急な雷雨だったり雹降ったりの天変地異、これはやはり即位儀式で三種の神器が持ち出されているからでは…と思ってしまう。レプリカでもこの威力なの…すごい
— そらまめ (@er_saboten) 2019年5月5日
即位儀式で本格的に令和新年号になりましたね。
上皇陛下、上皇后陛下には慰問の際にも勇気づけられたから、どうかこれからも、そのお心に叶う未来を歩みたいと思った。— 🍅 (@tomatomepipette) 2019年5月1日
昨日、大学生バイトの子が「GW、雨多すぎじゃないですかぁ?」とぼやくので、「新天皇即位の三種の神器の剣って雨呼ぶらしいよ」と言ったら、「うっそ、マジすか?!確かに即位してたしてた!天皇すっげ!」とびっくりしてた。
軽いwww
— 326 (@326tter) 2019年5月2日
新年号「令和」の概要
新しく作られた年号には、毎回かなり深い意味が託されており、現年号「令和」にも以下のような強い願いが込められています。
「令和」となる経緯
「令和」となる言葉が出典された経緯は、まず幾人の学者にてそれぞれ2〜5つの候補が設けられ、その候補から官邸懇談会にて6案へと絞られた後に、両議院の副議長による助言や全閣僚会議を経て、臨時閣議にて決議されることとなります。
「令和」の語源
「令和」を考案したのは、万葉学者の中西進氏。中西氏は、東京大学文学部国文学科卒業後に国際日本文化研究センター名誉教授、大阪女子大学名誉教授、京都市立芸術大学名誉教授を歴任され、2013年には文化勲章を受章されています。ご本人からは「大変新鮮な響きだなと思った」と語られました。
「令和」考案者は中西進先生っぽいのか。日文やってる学生は資料集めでほぼ確実にお世話になる先生ですね。僕も万葉の資料集めてたとき「この論文すごいなー誰だろ」と研究者の名を見ると大体中西先生でした。
— 編集H (@mag_editorH) 2019年4月2日
こんなところで中西進の名前を見るとは・・・。何か学生時代に万葉集の文庫読んだ時に、編著者名だったような気がする。あの頃から何十年経っているんだろう?すごいなあ。
新元号 6案すべて判明 「令和」考案は中西進氏か | NHKニュース https://t.co/foofwNrtnk— konichan(こに) (@konichan) 2019年4月3日
「令和」の元号に関わったとされる、中西進さん。
「元号を決めることは、高級で難しいパズル」
すごい言葉だ。星のように広がる言葉の宇宙のなかから、現在・過去・未来を、歴史・文学等から俯瞰して、たったの二文字に魂をこめることは、知の巨人ですら困難を極めることなんだな。#JNNニュース
— profiler@艦これ6周年おめでとうございます♪ (@profiler_) 2019年4月25日
「令和」の由来
「令和」となる由来として、日本の古典「万葉集」の巻五、梅花(うめのはな)の歌三十二首の序文にある下記の言葉にて出典されました。
「初春(しよしゆん)の令月(れいげつ)にして、気淑(よ)く風和(やはら)ぎ、梅は鏡前(きやうぜん)の粉(こ)を披(ひら)き、蘭(らん)は珮後(はいご)の香(かう)を薫(かをら)す」。
意味として、「初春の令月」は月を元にした暦「太陰暦」の2月(太陰暦では1〜3月が春となっている)、「気淑く」は空気がきれい、「風和ぎ」は、風が爽やか、「鏡前の粉」は、鏡の前に座った美女が装う白い粉、「珮後」は身にまとうような、となっています。
まとめると、「初春の2月にして、空気はよく風は爽やかに、梅は鏡の前の美女が装う白粉のように開き、蘭は身に飾った香のように薫っている」というような、梅の開花とともに訪れた春への喜びが表現されているのです。意味としては、「何事を始めても良い時期」とのことです。
安倍総理からは、「春の訪れを告げ、見事に咲き誇る梅の花のように一人ひとりが明日への希望とともに、それぞれの花を大きく咲かせることができる、そうした日本でありたいとの願いを込め、決定した」と告げられました。
ヘッダ画像を「令和」の出典の「梅花の歌三十二首の序」部分に替えてみました。「初春の令月にして 気淑く風和ぎ」に続く「梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫す。」の部分は、朗読するととても響きが良いので大好きです。
— 石井 顕勇 (@IshiiAkio) 2019年4月30日
令和の出典、(万葉集 梅花の歌三十二首の序文)
「初春の令月にして、気淑く風和ぎ、梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫す」の令月には何事を始めるにもいい月という意味があるんだそう
ということで、令和は何事を始めるにもいい時代。
恐れずにありとあらゆることに挑戦したい。
— かりん (@karin0612quince) 2019年4月30日
新元号「令和」、万葉集 巻五 太宰帥大伴の卿の宅に宴してよめる梅の花の歌三十二首 からの引用ということで、日本らしさが表されていて良いと思います。令月とは陰暦2月のこと、何事を始めるにも良い月とされます。和やかな年が続くと良いですね。
— Takezo (@Arquero_Takezo) 2019年4月1日
エピローグ
天皇即位の儀式や「令和」という言葉に込められたかなり深い意味が認知できましたでしょうか?
「平成」は、円高や地価高騰の抑制などによる多企業の倒産や銀行破綻でバブル崩壊、少子高齢化となり経済成長が低迷となる時代でした。さらに、「派遣の設置」「民間運営」「銀行投資による金融政策」「海外に対する営業」などいろんな対策を試みた時代でもあるのです。
「令和」となる今、更なる景気対策が進んで、「幸せや希望」が込められた新しい時代へ向かって、美しい花が開花することを祈っております。