「リクエスト」とは、微妙な判定で監督が審判にビデオ検証を要求すること。
今年からプロ野球のルールに加えられた「リクエスト」。きわどいタッチプレーだったり、打ったボールがスタンドギリギリに飛んでファウルかホームランか、分からなかったときなどに監督が審判にビデオ判定を要求できることです。
今年もペナントレースが終了しましたが、リクエストで覆った判定は約33%と以外と多かったのです。
プロ野球で今シーズンから導入された、監督が映像によるリプレー検証を要求できる「リクエスト」は、シーズンを通して合わせて494回行われ、このうちのおよそ33%で判定が覆ったことがNPB=日本野球機構のまとめでわかりました。 https://t.co/hOVtyJEQKk
— NHKスポーツ (@nhk_sports) 2018年10月18日
ざっくり
合計494回も行われたリクエスト
今年もペナントレースで、監督が審判にリクエストを要求した回数は494回もありました。その約3割は判定が覆ったのです。
1番多かった判定はベースを踏んだか? の判定
その494回もあったリクエストのなかで、多かった要求はベースに走者の足が先に早く付いたのか、ファーストの選手のグラブにボールが先に入ったのが早かったのか、の検証でした。
ベース付近には土が撒かれており、選手がスライディングすると土ぼこりで見えづらくなって、選手も審判も目視では分からないこともあります。
でも審判は必ず、アウトかセーフかを判定しなければなりません。そこで、アウトでもセーフであっても、両チームの監督が判定に納得いかずにリクエストを要求するのです。
しかしあの納得いかないリクエスト
静止画で見るとアウトとか言われてるけど、スライディング前と後でベースの見えてる部分の形が全然違うんだよね
つまりだいぶ土でベース隠れてるからこの静止画でアウトとは言えないと思うんだ pic.twitter.com/Izskzv1Xjs— Kohei@11.11日米野球 (@lions_kohei) 2018年10月21日
クライマックスシリーズ「西武−ソフトバンク」の試合で
最近の試合で印象に残ったリクエストのシーンは、パ・リーグクライマックスシリーズ、ファイナルステージ第5戦「西武−ソフトバンク」の試合です。
西武の秋山選手が2塁へ盗塁をしましたが、審判の判定はアウトでした。これには秋山選手も西武側も納得いかず、審判にリクエストを要求しました。
西武秋山「なぜ長い」二盗リクエスト試合中断10分 https://t.co/rIvM69IieN pic.twitter.com/j7i58cXJh4
— 炎上ニュース速報 (@wGofBdPH9FrvUNf) 2018年10月22日
10分もビデオ判定に時間がかかり、結果はアウト
このリクエストは結構な時間がかかりました。メットライフドームのオーロラビジョンには審判が観ているビデオをが流れており、選手や観客も一緒にその判定を観れることができるのです。
僕もテレビから観ていましたが、完全にセーフに見えました。西武ファンから「セーフだ!」と確信できたからでしょう、歓声が大きくなりました。ですが、なかなか審判団が姿を見せません。球場内の雰囲気も感じが変わってきたかのようにも見えました。
リクエストの結果、走者・秋山アウト pic.twitter.com/ZkqygwpiHH
— 金村義明チャンネル運営スタッフ (@kanemandan) 2018年10月21日
約10分ほどかかり、やっと責任審判が出てきて「アウト」の判定。これには秋山選手も呆然…、西武ファンから大ブーイングが飛び、騒然となりました。
審判員によると、「確証できなかった」とコメントを発表しており、西武側は本当に納得いかなかったでしょう。
秋山選手は「僕が遅かったから…」と、チームの責任を背負うようなコメントを話していました。
秋山の盗塁の時のリクエスト検証
異例の約10分に及ぶ検証の判定が覆らずおよそ25000人の観衆による大ブーイング
後々分かったのは判定が正しかったこと
にしてもハンパねぇ pic.twitter.com/WSTGTXPDo4— かんぴんたん田口⊿ (@tyuichiro0614) 2018年10月21日
テレビで観てもセーフに見えた
このシーンは、その日のプロ野球ニュースでたくさん紹介されました。僕も改めてそのシーンを観て「やっぱりセーフだよなぁ…」と思うぐらい、秋山選手の足が2塁ベースを踏むのが早かったように見えました。
結局この試合は、「西武 5−6 ソフトバンク」というスコアでペナントレース1位の西武が敗退し、2位ソフトバンクが日本シリーズへ進出しました。もしこの判定でセーフだったら、試合の流れがひょっとしたら変わっていたかもしれません。これは明らかに誤審だとほとんどの方が思っています。
リクエスト制度の整備は絶対必要
判定ファールがホームランになったりCSでも意味わからん誤審するし
今年だけで何百回と行使されてそれなりにひっくり返ってるわけで、野球のルールの1つなんやから何かしら整えんと— くー (@_k55l) 2018年10月22日
誤審33%は多すぎる…
プロ野球の審判を務めるとなると、たった1つのプレイで選手の成績や今後の野球人生が変わります。誤審でアウトにされて激怒したり、審判を睨みつける選手の気持ちも分かる気がします。
でも一言文句を言えば退場にされてしまうし、審判に手を出せば出場停止にもされてしまう可能性もあります。なので、審判員の方々はチームや選手に納得のいくような判定や説明をしなければなりません。
もうちょっとビデオを増やす、審判員を増やす、ベースに小さなカメラを付ける、となんでもいいです。無理かもしれないことでも色々と議題に上げてもらい、審判団の会議という話し合いの場をたくさん作ってもらって、来年のプロ野球の誤審率を下げられるようにしてほしいです。
そして10分ものビデオ判定は長すぎます! せっかく球場で一生懸命応援しているファンの方々にも失礼です。「プロ野球を観て本当に楽しかった!」「さすが審判!ナイスジャッジ!」と言ってもらえる、そんな来年のシーズンにしてほしいです。
今シーズンのプロ野球のリクエスト、判定が覆ったのは33%らしい、これを多いと見るか少ないと見るか…
まぁ、裏を返せば審判の誤審なので多いと思う。個人的には。
— らいと (@Light_C) 2018年10月21日