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クローン病の合併症の1つ、お尻が痛い「痔瘻」とは?

痔瘻になったらクローン病かもしれない…。

特定疾患のクローン病は様々な合併症を引き起こします。そのなかでもお尻が痛くなる肛門痛の病気「痔瘻(じろう)」と呼ばれる、いわば「痔」の1番ひどい症状が現れるのもクローン病の特徴です。

お尻付近に膿が溜まる「肛門周囲膿瘍」

お尻の病気の1つである「痔」にも「切れ痔」や「いぼ痔」などありますが、「肛門周囲膿瘍(こうもんしゅういのうよう)」と呼ばれ、お尻の周りに膿が溜まったり、座ったり動いたりすると激しい痛みが起こります。

肛門の付近に膿が溜まる袋ができる

排便することで肛門部分は細菌が多くなるため、ウォシュレットで洗ったりするなど清潔に保つもとが大事です。
クローン病を発病すると全員が痔瘻になるわけではありません。お尻の周りに膿が溜まる袋ができて、そこに膿がどんどん溜まり肛門部分が腫れ上がってしまうほど大きくなることもあります。

膿がパンパンに溜まり膿袋が耐えられなくなって破れ、パンツやベッドがベトベトに汚れるなど困った状態になります。なのでオムツなどを履いて1日を過ごすこともあります。

軟膏を塗ったりプレドニンというステロイドの薬を使うこともありますが、効果も人それぞれです。

ほっといておくと「痔瘻」になり、切開手術も…

「痛い!」といってそのままほっといておくと、どんどん症状が悪化していき、「痔瘻」と呼ばれるいわば痔の病気で1番ひどい症状になってしまいます。特に女性の方が痔瘻になると、恥ずかしくなかなか言い出せないことも多くあって、女医のいる病院に行って診断をしてもらう方も多くいます。

切開手術

痔瘻の状態が続くと、切開手術を行うこともあるのです。場所は手術室で行い、下半身麻酔を使って腹部から下の部分の感覚を消してからメスを入れ切開してから排膿するのです。そして膿が溜まる箇所を切除するなどの処置が行われたりします。

手術が終わり、麻酔が切れるとこれがまた痛いんです!! 排便する時が怖く、痛みで「ギャー!」と悲鳴を上げるぐらいになってしまいます。僕も経験があるのであまり思い出したくはないのですが、痔瘻に苦しめられた頃は毎日辛かったです…(泣)

人工肛門(ストーマ)造設術

何度も切開して排膿しても、なかなか痔瘻の症状が改善されない。このような状態になると、医師から人工肛門と言ってお腹に排泄する口を作り、一時的にお尻を休める状態にする方法を取ります。

若い世代のクローン病患者の方も、人工肛門を造設している方も多くいらっしゃいます。そして人工肛門専門の外来、ストーマ外来がある病院も増えてきています。

若い世代で痔瘻と診断されたらクローン病かもしれない…

10代から20代に多く発症することで有名なクローン病。もしも、若い年代でお尻が痛くなったら「クローン病かもしれない」と考えて、すぐに病院に行き診察してもらうことをおすすめします。

過去に記事にして書いているのでこちらもお読みください!

※もし若くして「痔」と診断されたら、クローン病を疑え…。

痔瘻になると、歩けない動けない、毎日つらい痛みと戦うことになります。そのままにしておくと癌にもなるかもしれない恐ろしい病気です。これがクローン病の合併症の1つの病気、「痔瘻」です。

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