2017年、「るろ剣」ファンが歓喜した『るろうに剣心・北海道編−』新連載。
しかし、開始直後に作者の書類送検によって休載になるという事態に。がっかりした読者も多かったはず。
ところが23日、集英社が『るろうに剣心・北海道編−』の7月号(6月4日発売)からの連載再開を発表。
読者の間では喜びの声と、困惑の声が。
【朗報】『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚・北海道編-』が連載再開へhttps://t.co/rV1WoaaG2k
ジャンプスクエアの公式サイトで、6月4日発売の7月号より連載を再開すると発表された。 pic.twitter.com/XvkNOCIU0h
— ライブドアニュース (@livedoornews) April 23, 2018
『るろうに剣心』
『るろうに剣心−明治剣客浪漫譚』は、1994年から1999年にかけて集英社の「週間少年ジャンプ」誌上で連載された、作者・和月伸宏の漫画作品。シリーズ累計発行部数は6000万部以上を誇る人気作。
明治初期の日本を舞台に、かつて”伝説の人斬り”と謳われた主人公・緋村剣心が”逆刃刀”を手に様々な強敵たちと激闘を繰り広げる。迫力のある剣技と戦闘シーン、個性豊かな登場人物たち、歴史上の人物や史実も絡ませたオリジナルストーリーなどが人気を博し多くの読者に愛された。
アニメ化もされ、その人気は日本国内にとどまらず世界中に広まった。連載終了後も人気は根強く、2012年には実写映画化され、原作を知らなかった層の人気も得る。
キャラクターたちの放つド派手な技もカッコよく、子どもの頃は「練習すればできるかも!」と友達と真似をして遊んだものです。
単行本も全巻揃え、何度も読むほど好きだった私は、高校の日本史のテストでは幕末や明治時代に関する問題で助けられたことも。
なんか色々思い出してきたな…………るろうに剣心名バトルシーンが甦ってくる……クルーーーー志々雄もよかたけど宗次郎もよかたよねーーーーーー!!!
— tuv (@tuv29) April 23, 2018
作者、書類送検で連載休止に
2017年9月には『るろうに剣心・北海道編−』が、集英社のジャンプSQ.(ジャンプスクエア)で新連載され、「るろ剣」ファンは歓喜しました。しかし、同年11月に作者の和月伸宏氏が、児童買春・児童ポルノ禁止法違反(単純所持)の容疑で書類送検され、新連載開始から間もなく”休載”という事態に。
るろうに剣心などで知られる漫画家和月伸宏容疑者が児童買春・児童ポルノ禁止法違反(単純所持)で書類送検された。報道によれば、和月は今年10月に都内の事務所で複数の児童ポルノDVDを所持していた容疑を認め「小学校高学年から中学2年生くらいまでの女の子が好きだった」と供述しているという。
— 愚痴子 (@sukidayo_udon) April 23, 2018
この事態に読者はがっかり。書類送検のニュースと休載発表後、「作品に罪はない」「禊を済ませたら再開があるのではないか」など再開への期待や、「失望した」「読者を裏切った責任は重くしっかり反省すべき」と落胆するなど、読者側の胸中は複雑なものでした。
るろうに剣心の作者・和月伸宏が逮捕?書類送検!なぜ分かった? https://t.co/tOM3oej2eF
単純所持?その裸の映像を手に入れる時、犠牲にされてる子供達の事を考えなかったのか?
大人のエゴ欲望の為に傷付けられた子供達の事を思わなかったのか— オレガノ (@rtgyzw) March 9, 2018
昨年、西東京市の仕事場で児童ポルノDVDを所持していたことで書類送検された「るろうに剣心」の和月伸宏先生が、罰金20万円を言い渡されました。
連載がストップしたままの北海道編の再開が待たれるけれど、いかにー。
「るろうに剣心」作者に罰金=児童ポルノ所持―東京簡裁https://t.co/dqJCV0zEIT pic.twitter.com/6zznNZYnG0
— とりま西東京 (@TRMnishitokyo) February 27, 2018
単行本にあった意味深なコメント
実は単行本の作者コメントに、今だからこそ”特異な趣味”を連想させる意味深なコメントがあると話題に。
『るろうに剣心−明治剣客浪漫譚』の単行本18巻、巻頭の作者コメント
るろうに剣心、一八巻にて
人形で踏み止まっておけばなあ… pic.twitter.com/s6wsK2LUiy— 残党軍 (@ppkpk55) November 21, 2017
本当に、そこで踏みとどまってくれていれば・・・。
ファン待望の再開も、早期再開に賛否両論
今回、集英社が発表したコメントには「作者の和月氏が反省と悔悟の日々を送っていること」、「読者から多くの叱咤と激励の声が寄せられていたこと」に触れ、「そのような声に作品づくりを通して応えていくことも作家・出版社の責務であるという考えに至った」ことが綴られていました。
2017年12月4日発売号から休載していました
和月伸宏『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚・北海道編-』、7月号で連載再開 編集部「作家は現在も反省と悔悟の日々を送っております」https://t.co/HXLuPQHAZk pic.twitter.com/KYxpa5UaG6
— ねとらぼエンタ (@itm_nlabenta) April 23, 2018
連載再開の発表後も「待ってました」「頑張ってください」などの喜ぶ声と、「早すぎるのでは?」「出版社は稼ぐことしか考えていない」など早期再開に疑問を感じる声と、やはり賛否がわかれることに。
作者の”性癖”や”趣向”から犯した罪であるがゆえに、約半年という時間の反省で本当に信頼を取り戻すことができるのか疑問が残るところです。犯した過ちは消えるものではなく、読者をはじめ関係者や周囲からの信頼を回復することは大変な道のりでしょう。
さすがに社会的制裁は十分すぎるほど受けたと思うわ。許されてもいいと思うわ。
漫画「るろうに剣心」が6月から連載再開 和月伸宏氏の書類送検で休載、6ヵ月ぶり #niconews https://t.co/oIde3cZElW
— ぎんがみ (@gingami573) April 23, 2018
女児の児童ポルノ動画を所持して書類送検されたのが去年11月末。
犯罪などを犯した人に「一生出てくるな」とは言わない。
でも、これは「だいぶあっさり過ぎないか。児童ポルノ所持を軽くみてるのかな」というのが私の正直な意見。https://t.co/GTgZJn6flB— もにか💬フェミニスト@福岡 (@monimonica_san) April 23, 2018
書類送検されていた「るろうに剣心」の和月伸宏さんが漫画の連載を再開
ジャンプSQ編集部「作家は現在も反省と悔悟の日々を送っておりますが」
性癖って反省して直るんですかね?
少なくとも私は反省してもロリコン治らんぞ pic.twitter.com/7osj0IZ7AL
— 永遠の蒼 (@sioagisoluto) April 24, 2018
「るろ剣」ファンの一人として、連載再開は嬉しいニュースでしたが、思っていた以上に早い時期の再開に、手放しで心から喜べない複雑な感想を持ちました。
応援している読者の中には、”作品”と”作者”は切り離して考えている人も多く、作者が過ちを犯しても”愛されている作品”に対しては、その作品の再開を望むようです。
せっかく与えられた再出発のチャンス。作者は多くの読者からの叱咤と励ましの声を肝に銘じ、ファンの喜ぶ作品づくりに励んでほしいものです。