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七段まであと2勝の藤井聡太六段、竜王戦ランキング戦5組で阿部光瑠六段と対局

藤井聡太六段が、本日4月10日午前10時から、第31期竜王戦5組ランキング戦3回戦阿部光瑠六段と対局中です。羽生竜王への挑戦者を決めるトーナメントに進出するためには、5組なら優勝しなければなりません。

藤井六段の七段昇段条件

しかし藤井六段の昇段だけを考えた場合、5組で決勝に勝ち残れば次期の4組への昇級が決まり、「竜王戦ランキング戦連続昇級」の日本将棋連盟の規定を満たし、七段に昇段することになります。

そして、藤井六段は今日の阿部六段に勝って、次の竜王戦ランキング戦にも勝つと昇級が決まります。つまり、七段への昇段も決定するのです。

段位ってそんなに重要なの?

まだ奨励会で初段や二段でもおかしくない年齢の藤井聡太六段が、若干15歳にしてすでにプロの六段で、あと少しで七段まで達してしまうことを多くのメディアが取り上げています。

四段より五段、五段より六段がいいと。
しかし、棋士自身は自分の段位についてどのように思っているのでしょう?

五段の棋士は必死に六段昇段を目指しているのでしょうか?

もちろん、一つでも段位が上がるということは、何らかの結果を残した証拠ですから棋士は嬉しいに違いありません。ただ、将棋界では最高段位の九段より上位とみなす肩書があって、それが「タイトル」なのです。

四段から九段までの違いと8大タイトル

最近は羽生竜王の99期にのぼる総獲得タイトル数や、藤井六段の最年少タイトルの話題もあり、いままであまり将棋に興味のなかった人も、いくつかのタイトルを覚えてしまったかもしれません。

竜王、名人、は有名ですね。
残り6つを挙げると、王位、王座、王将、棋王、棋聖、そして今年からタイトルに昇格した叡王、があります。

たとえ段位が四段や五段でも、タイトルを取れば九段より上位と見なされます。ただし現在は、タイトル挑戦を決めた時点で昇段しますから、四段で挑戦者ということはあり得なくなっています。

竜王なら挑戦者になった時点で七段だし、名人戦なら順位戦のクラスそれぞれで昇段しますから、名人挑戦者決定リーグに参加できるのはA級のみということからも、名人挑戦者は必ず八段以上ということになります。

三段と四段の差

名人挑戦にはA級順位戦に参加していなければなりません。A級に昇級すると自動的に八段になりますから、順位戦にともなう段位を意識する棋士は多いことでしょう。

一方、その他のタイトル戦は四段であっても下から順番に勝ち続けていればタイトルを獲得できます。唯一、段位に関して規制があるとすれば、最低でも「四段」でなければならない、ということです。

奨励会三段とプロ四段の間には雲泥の差があるとされる理由は、ここにあるといえるでしょう。

今日の対局で藤井六段は勝ちを目指して、もちろん、七段にもなりたいと思っていることでしょう。しかし、プロとして竜王戦を戦っている以上、目標はタイトル「竜王」にあるはずです。

七段という段位は、途中でついてくるものに過ぎません。もちろん、四段から九段までのプロ棋士には、各タイトル予選ごとに序列は存在します。

しかし、すべての棋士に、勝ち上がることで名人に挑戦する権利が与えられています。その点では、四段、五段、六段、七段、八段、九段、の差はそれほど重要ではありません。

目のこえた将棋ファンなら、藤井聡太の段位には、あまり興味は無いのではないでしょうか?

むしろ低い段位のままいつ「タイトル」を取ってしまうだろう、ということの方に、関心を持っているかもしれませんね。

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