12月8日、音楽ファンの間ではジョン・レノンの命日として有名ですが、奇しくも同じ日、この世を去った偉大なギタリスト、ダイムバッグ・ダレル(ex PANTERA、ex Damage Plan)の命日でもあります。1990年、PANTERAとしてメジャーデビュー以降のヘヴィメタルに革命を起こした、最重要人物の一人です。

天才ギタリスト、ダイムバッグ・ダレル

1966年アメリカ・テキサス州出身。父親はカントリー音楽の作曲家で、レコーディングスタジオを所有していたこともあり、音楽環境に恵まれいた彼は、10代でギターを本格的に弾き始めます。
16歳の頃には、州全体のギターコンテストで7度も賞を受賞するほど技術を身に着け、「コンテスト荒らし」と異名がつくほどでした実力でした。

80年代から、兄でありドラマーのヴィニー・ポールと活動していた PANTERA が、90年にメジャーデビューを果たします。
彼らはそれまでのヘヴィメタルの様式を大きく変え、これまでに多くのフォロワーを生み出し、当時の先輩バンド達の音楽性までも変えてしまったほど、影響力は絶大でした。
しかし、メンバー間の人間関係が原因により2003年、バンドは解散。
同年、兄のヴィニー・ポールと Damage Plan を新たに結成し活動を始めますが、2004年オハイオ州でのライブ中、ファンの凶弾に倒れ、そのまま帰らぬ人となりました。

ダイムバッグ・ダレルが名演が光る名曲たち

・PANTERA – Cowboys From Hell

90年のメジャーデビューアルバム「Cowboys From Hell 」のタイトル曲。彼らが提示した、このドンシャリでヘヴィな音質とグルーヴは、同じ時期に活動していたバンドとは一線を画していました。このバンドを象徴する1曲でもあるこの曲、ダイムバッグ・ダレルのリフもギターソロも文句なしのカッコよさです。

・PANTERA – Domination

デビューアルバム「Cowboys From Hell 」よりもう1曲。前半の疾走パートから後半で一気にテンポを落とす楽曲構成は、後のヘヴィメタルにおいて、ひとつの様式となりました。個人的にも最も好きなPANTERAの楽曲です。初めて聴いてから15年以上経ちますが、今聴いても熱くなります。

PANTERA – Mouth For War

1992年発表の「Vulger Display Of Power (邦題:俗悪)」のオープニングを飾る曲です。
前作のサウンドをより進化させた今作。うねるグルーヴ攻め上げる前半から、疾走パートで一気に畳み掛ける展開はシビレます。私は初めて聴いたダレルのギターはこの曲でした。

PANTERA – 5 Minutes Alone

1994年発表の「Far Beyond Driven」収録曲。歴代アルバムの中でも最もヘヴィなアルバムからの1曲。少ない音数が特徴のこの曲は、音と音の「間」を活かした軽快なグルーヴが醍醐味のミドルテンポな名曲です。今作は、全米初登場1位を記録し、名実ともにヘヴィメタル界の頂点に立った事が証明された1枚です。

彼がこの世を去り、早いもので13年の月日が流れました。最近ヘヴィメタル聴き始めた若いファンの方には、彼はおろか、PANTERAの存在もあまり馴染みではなくなってきているようです。10年以上も経ってしまったのだから仕方のない事だとは分かっていますが、やはり少し寂しさも感じます。現在のヘヴィメタルのルーツを語る上で、非常に重要な人物です。少しでも彼が残したモノを知ってもらえたらなと思います。