サイトアイコン より良い社会を目指すメディア HIFUMIYO TIMES

「スポーツを好きじゃなきゃいけないんですか?」

元水泳選手で1988年北京オリンピック100m背泳ぎ金メダリストの鈴木大地氏が長官を務めるスポーツ庁は3月、第2期スポーツ基本計画を打ち出しました。

そのなかには「スポーツを嫌いな中学生を5年かけて現在の半分に減らす」という目標が含まれています。この目標について新聞には反論の投稿があり、テレビ番組ではその投稿を元にさまざまな意見の交換がなされ、その様子が放送されました。

スポーツが楽しいものという意見について個人的には同意します。しかし、好き嫌いは個人の好みの問題であり、国が個人の感情に干渉するような行為には賛同できません。

予定される日本開催のスポーツ国際大会

日本ではこれから約5年間に、さまざまなスポーツ競技大会が開催されます。

2018年には女子バレーボール世界選手権、ソフトボール女子世界選手権、

2019年にはラグビーワールドカップ、ハンドボール女子世界選手権、FIVBバレーボールワールドカップ、

2020年には東京オリンピック・パラリンピック、

2021年にはワールドマスターズゲームズ、世界水泳選手権、など。

スポーツ庁による広報動画を再生してみると、スポーツに関する経済効果の面から、市場規模やグッズ小売、入場料収入、施設使用料収入などに関する数字も明らかにされています。

個性によって異なる得意分野

得意分野には個人差があり、どの分野であれ人に迷惑をかけるものでないなら、好きなことは何であっても構わないはずです。むしろ、自信をもってその分野を極められるなら「好き」は尊い感情です。

スポーツに限らず音楽、文学、芸能、あらゆる分野の学問であっても、自分が好きなことを自由に楽しむ権利をすべての人は持っています。

「スポーツは嫌い」という感情でさえ、それが本人の本当の気持ちなら尊重されるべきです。
人は誰でも、自分の好きな分野を自由に好きになればいいのです。

スポーツは否定しないけれど

そういった、スポーツに関心がない人に対してスポーツの面白さを広めようという活動を否定はしません。

まったく知らなかった新たな楽しみを得る機会を、人に与えることができるのだから。

しかし、そういった普及活動も本人の「了承」があったうえで出来ることです。

「自分はスポーツに関心はないし、今から他人によってその面白みを伝えてもらいたいとは思いません」

と、はっきり意思表示されたら、それ以上干渉する権利は誰にもありません。それは国であっても同じです。

好き嫌いは個人が決めることです。スポーツが嫌いと言う人なら、子どもでも大人でも、放っておいてほしいというのが本音でしょう。

自分は成人してから色々なスポーツを始めました。子どもの頃はスポーツは嫌いというより苦手でした。投稿についてテレビの企画で出演者がまとめていた結論とほぼ同じ感想を、自分も持っています。

「みんなの前で失敗する姿を晒すことが恥ずかしいのに、それを教師から強要されることが苦痛でならない」
「球技などの集団スポーツの場合自分が失敗して他の上手な生徒に迷惑をかけることが辛い」などです。

しかし、大人になれば学校の体育の授業のように強制されることもないし自分のやりたいスポーツを自分の意思で選ぶことができます。

大人になってスポーツを楽しく感じたのはそれが理由かもしれません。もともと基礎体力は高い方だったので、どのスポーツも遅く始めた割には上達したと思います。

スポーツは楽しむためのものですから、強要するなんて絶対にあってはならないことです。

子どもたちの好き嫌いを尊重して、その上で嫌いの半減に取り組んでいただいきたいと思います。

http://www.mext.go.jp/sports/b_menu/sports/mcatetop01/list/detail/1383656.htm

via:スポーツ庁

https://togetter.com/li/1121657

via:togetter

モバイルバージョンを終了