都心部では、ほぼ毎月実施されるほどメジャーになっている英語能力テストTOEIC。学生や社会人で1度は受験したことのある方も多いのではないでしょうか。
英語初級者で初めて受けた方なら、そのボリュームと圧倒的なスピードについていけず、リスニングパートは半分以上聴き取れないまま適当にマーク、リーディングパートも長文の大半をぬり絵して終了することが多いと思います。
よし難しかった6月のTOEIC無事満点でした pic.twitter.com/Bdt9j9q9Q2
— 森田鉄也 (TOEIC・東進・河合塾講師) (@morite2toeic) July 18, 2017
最後にして最大の難所、Part7長文読解問題
リスニングは音声の流れるままに、理解できようとできまいと時間に追われるままにマークしていけば自然と終わります。
正答率はさておき…。
問題は後半のリーディングパートです。制限時間75分で100問に回答しますから、単純計算で1問に1分かけることもできません。この事実を知って受験前から降参してしまう人も多いのですが。
読解100問のうちPart5空所補充語彙・文法問題30問、Part6長文穴埋め16問を除いた54問が、Part7の問題数です。
Part5と6を合計15分程度で終わらせ、Part7に55分以上残せれば、ある程度落ち着いてPart7に集中できます。
まぁ、店長。
最近まで、TOEICをなんか長細い飴みたいなお菓子やと思ってたくらいやしな…。— 郡山店 店長だコォ (@animatejma) July 18, 2017
シングル・ダブル・トリプルパッセージ
54問の振り分けは
・1つの長文に2〜5問が設けられたシングルパッセージが10文章で29問
・2つの長文1セットに5問ずつ回答するダブルパッセージが2セットで10問
・3つの長文1セットに5問ずつ回答するトリプルパッセージが3セットで15問
となっています。
長文問題の回答時間目安は、1問あたり1分以内とすること。
54問なので54分で回答できます。
しかし現実には1問1分以上かけないと回答できない問題が後半に残っているので、シングルパッセージ問題は1問30秒以内で回答すると心がけてください。
ある程度受験歴のある方ならご存知かと思いますが、いわゆる「5秒問題」という知識問題が長文には散財しており、10文章のシングル問題29問は20分以内で回答したいところです。
https://twitter.com/5knwee/status/885666344015876096
ダブル・トリプルパッセージの解き方
この時点で残り時間40分。
トリプルパッセージ問題に1セット10分使いたいのでダブルに残された時間は40−10×3=10分。
2セットあるので1セットあたり5分で解きます。1問を1分で回答するということです。
設問文はそれほど長いものではないので戻り読みせず1目見て問われていることを理解してください。
1目で読める単語数を増やす訓練をするのです。
TOEICにおいては、それぞれの問題の難易度はそれほど高くありません。
易しめの問題を何度も読み返さず1度で理解して正しく回答する能力が問われているのです。
【TOEIC基礎知識】《Part5 – 短文穴埋め問題》短文の一部が空欄になっており、4つの選択肢の中から最も適切な語句を選ぶ。合計40問。Part5をできるだけ早く終わらせ、Part7に時間を残すのがコツです。
— Barbara Johnsonа (@ekap_opegalux34) July 18, 2017
よく、「長文は設問から読んで問われていることを理解し、それに合わせて長文の必要なところだけを読めばいい」などどアドバイスしている本が売っています。
それができればそうするに越したことはありません。
でもそれって、かなりの上級者にしかできないことですよね(笑)。
「それができればそもそもこんな本買ってねーよ」という声が聞こえてくるようです。
しかも、上級者ほど単語問題も速く終わってしまうので長文にあてる時間も余っており、余裕を持って長文をしっかり全部読んで回答しています。
なかには面倒だから拾い読みして正解する人もいますが、もともと英語好きな人も多いですから、テスト中に長文を楽しんで読んでしまいます。
それを初心者向けの本で解説しているわけです。
Part7には文章の内容を全体的に捉える力があるかを試す問題と、細かい情報を拾えているかを問う問題があります。
マクロから考える力とミクロから考える力、両方習得できるとPart7はとても楽になります。
— 元TOEIC300点 英語弱者@玉城大輔 (@ToeicD3) July 17, 2017
テスト対策は基礎がしっかりしているから有効に働くのですから、スコアにして500くらいの人が必死にテクニックだけ身につけても伸びが少ないでしょう。
テクニック云々の話は700〜800あたりからだと思います。
普段の勉強は、仮にTOEIC問題集を解くにしても、問題に正解すること以上に「しっかり英文の内容を理解すること」に努めてください。
ただしスピードを常に意識して。
即効性は低いと思います。すぐに800ほしいという人には、アドバイスできません。
自分はそういう勉強はしてこなかったから。
ネットでも紙でもいいから大量の英文を理解度半分でいいので毎日読む、それらを次の機会には辞書を引きながら90%以上理解する。素材は同じものでなくても構いません。
読むときはアイスパンを常に意識する。
一目見てたくさんの単語を理解する読み方を心がけるのです。
英字新聞なら1行が短めに組まれているので1行を1目で理解してトントントンと1行ずつ降りていく読み方の訓練をする。
そのためにはある程度単語をたくさん知っていなければなりません。
辞書を引く、単語帳をボロボロになるまで繰り返すなどの基礎体力は付けてください。
でも、TOEICやその他の資格検定で痛い目に遭ってきた人ならこの意見、分かってもらえると思います。
最近はこういった本音の本も出始めていて、学習者に苦言を呈する本も出ているし、それを信頼して長文は全部読んで練習する人も増えてきました。
TOEICの問題形式が、だんだん、テクニックではどうしようもなくなってきているのです。
あと数日で本番ですね。
お金さえ払えばこの試験は何度でも受験できますが、少しでも節約するためにあと少し頑張って本番に臨んでください。
でも、今まで継続して勉強してきたならともかく、あと2、3日「だけ」頑張っても、結果はあまり変わらないものですよね。
今週もお疲れ様でした。
Enjoy your weekend!
美味しいものを食べてゆっくり休んでくださいね。https://t.co/jMfBiDVhax#TOEIC pic.twitter.com/pwF0OakQ7w
— TOEIC (@TOEIC_japan) July 14, 2017